【完全版】クリニック(病院)の集患につながるSEO対策!7つの施策と注意点を解説

「クリニックにSEO対策は必要なの?」

「ブログを書いているけどみてもらえない……」

「病院の集患に効果のある施策を教えて!」

ブログ記事を書き始めたものの、集患や閲覧数の増加につながらず悩んでいるクリニック(病院)は非常に多いです。

またSEO対策という言葉を聞いたことはあっても、どのような施策をすればいいのかわからないクリニックも少なくありません。

今回の記事では、こういった悩みを解決するために、クリニックの集患につながるSEO対策をまとめました。

具体的にこの記事でわかるのは、下記のとおりです。

【この記事でわかること】

  • クリニックの集患にSEO対策がなぜ必要なのか
  • SEO対策にはどのような施策があるか
  • 集患に役立つ具体的な7つの施策とは
  • 獲得すべき3つのキーワードとは
  • SEO対策で注意すべき5つのポイント
  • SEO対策以外の3つの集患方法

この記事を最後まで読めば、SEO対策がわかるのはもちろん、それ以外の集患施策も含めて理解できます。

SEO対策の必要性や行うべき内容を押さえて、自クリニックに合った施策を行い、安定的な集患を実現させましょう。

目次

1. クリニック(病院)の集患にSEO対策がより重要な時代に

近年の医療業界では、インターネットを活用した集患が一般的となり、クリニックにとってSEO対策はますます重要になっています。

より高品質な記事を上位に表示させるようにGoogleも改善してきており、低品質と判断された記事は、検索結果に表示すらされなくなってきている状況です。

たとえば2024年3月には、検索者が有用と感じる記事を多く掲載するようなアルゴリズムにするため、Googleのコアアップデートが実施されました。


実際、上位表示に関する情報を提供している「Google 検索セントラル」においても、下記のように示されています。

本日、2024 年 3 月のコア アップデートを発表しました。このアップデートは検索の品質向上を目的としています。単にクリックさせるために作られたようなコンテンツはなるべく排除され、ユーザーが有用と感じるコンテンツが多く表示されるようになります。また、新しいスパムに関するポリシーも公開しました。これにより、Google の検索結果に悪影響を及ぼすおそれがある行為により適切に対処できます。

引用元:Google 検索セントラル ブログ「2024 年 3 月のコア アップデートとスパムに関する新しいポリシーについてウェブ クリエイターが知っておくべきこと 」


上記のようなアルゴリズムの変更によって、SEO対策を適切に行わないまま単にブログを書いているだけでは、みてもらうのが難しい時代になってきています。

潜在的な患者に対して効果的にアプローチし、クリニックの認知度や信頼度を向上させるためにも、適正なSEO対策を行っていきましょう。

1-1. SEOとは検索エンジン最適化

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化のことです。

一言でいえば、Googleの検索結果ページで上位表示するための手法。

とくに、Googleで上位表示をするために行う施策を「SEO対策」といいます。


具体的には、下記のような施策がSEO対策です。

記事の質を向上させる
対策するキーワードを入れる
外部のサイトからリンク貼ってもらう


適切なSEO対策を行うことで、検索エンジンからの評価が高まり、クリニックの集患力アップにつながります。

2. クリニック(病院)の集患にSEO対策が欠かせない3つの理由 

クリニックで集患するためにSEO対策が欠かせない理由は、大きく以下の3つです。

直接的な集患ができる
認知度や信頼度向上に効果的
集患につながる資産が積み上がる


いずれも重要なメリットですので、一つずつ確認していきましょう。

2-1. 直接的な集患ができる

クリニックのWebサイトを上位表示できると、直接的な集患に役立ちます。

上位表示によって患者が目にする可能性が高くなり、ほかのクリニックよりも選ばれるチャンスを増やせるためです。


検索順位とクリック率の関係性については、下記の図のとおりです。

日本における検索順位とクリック率の関係性

出典:2021  Largest Ever CTR Research Study(seoClarity) 


1位に表示された記事のクリック率が13.94%であるのに対して、2位になるとおよそ半分の7.52%まで低下します。

同じ1ページ目の表示であっても、10位ともなると1%程度のクリック率です。

そのため基本的には、1〜5位までの上位表示を狙っていかないと、ある程度の検索流入が見込めない点は押さえておきましょう。


検索流入を増やせれば、症状を検索する潜在患者に対してクリニックのアピールができるため、ダイレクトに新規患者の来院につながります。

2-2.認知度や信頼度向上に効果的

SEO対策によって記事を上位表示できれば、クリニックの認知度を高めるのはもちろん、信頼度の向上にも効果的です。

検索者は上位に表示されるサイトを信頼する傾向にあるため、目にしてもらう機会が増えるだけではなく、信頼の構築にもつながるでしょう。

また、専門的かつ有益な記事の提供により、クリニックの信頼性を向上させられます。

認知度や信頼度の向上は、すぐには集患につながらなかったとしても、将来的な来院につながります。

これがたとえばWeb広告の場合、お金をかけて上位表示をしたのが一見してわかるため、信頼度の向上にはつながりません。

2-3.集患につながる資産が積み上がる

SEO対策には、一時的な集患効果だけではなく、継続的な来院を促す資産をつくるための役割も期待されます。

着実に積み上げたSEO対策が一度効果を発揮すれば、その後は費用をかけなくても持続的な集患が期待できるようになるからです。

他方、Web広告による集客の場合には、広告費の支払いをやめた時点で集患がとまることになります。

SEO対策はやればやるほど積み上がっていくため、クリニックの継続的な成長に役立つ資産につながるでしょう。

「そうは言ってもSEO対策には何があるんだろう?」という人のために、次に集患に役立つSEO対策の種類を確認していきましょう。

3.クリニック(病院)の集患につながるSEO対策4種

クリニックの集患につながるSEO対策については、以下の4種類があります。

対策①:内部SEO【自サイト内で完結】
対策②:外部SEO【外部サイトの巻き込み】
対策③:コンテンツSEO【記事の品質向上】
対策④:ローカルSEO【MEO対策】

クリニックの集患においては、とくに対策③の「コンテンツSEO」と④の「ローカルSEO」が重要です。

それぞれの内容を確認していきましょう。

3-1.対策①:内部SEO【自サイト内で完結】

内部SEOは、主に自社Webサイトや記事構造のSEO対策で、検索エンジンから正当に評価してもらうために行う施策です。

クリニックのサイト内で完結する施策であるため対策もしやすく、適切に行っていないと記事の内容が良くても上位表示は難しいでしょう。 

なぜなら、ほかの競合も当然にやってくる対策であるため、行っていないと大きく差をつけられてしまうからです。

具体的には、下記のような施策を行います。 

タイトル・メタディスクリプション・見出しにキーワードを含める
内部リンクの最適化
サイトのページ読み込み速度の改善
スマホでも見やすくなるように配慮

いずれも重要な施策であり、意識をしていないとSEO対策にとって大きなマイナスになります。

クリニックのサイト内で実施できる施策であり、取り組みやすく効果も高いため、内部SEOは最初に意識すべき対策です。

3-2.対策②:外部SEO【外部サイトの巻き込み】

外部SEOとは、外部のWebサイトなどからの評価にもとづき、クリニックのサイトや記事の評価を高める手法です。

外部SEOには、主に以下の2つの施策があります。 

サイテーション
外部サイトでリンクを貼ってもらう(被リンクの獲得) 

サイテーションとは、他サイトやSNSで、クリニック名・住所などの固有情報が言及されることです。

サイテーションによって、一定のSEO効果が期待できます。

とくに重要な外部SEOの施策は、外部サイトの被リンク獲得です。

被リンクの獲得については、Googleが提唱している「Googleが掲げる10の事実」の一つとしても挙げられています。

4. ウェブ上の民主主義は機能する。

Google 検索が成果を出し続けている理由は、何百万人ものユーザーがウェブサイトに張ったリンクを参考に、どのサイトが価値のあるコンテンツを提供しているかを判断しているためです。Google では、200 以上の基準と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。この手法なら、新しいサイトが増えるたびに情報源と投票数が増えるため、ウェブが拡大するにつれて効果も高まります。

引用元:Googleについて「Googleが掲げる10の事実」

クリニックに関連する質の高いサイトからリンクを貼ってもらえると、Googleから評価されやすくなります。

内部SEOと異なり、外部SEOは自分のクリニックで管理できる部分が少ないです。

外部SEOの対策は難しいですが、そのぶん上手に行えば大きな差別化につながります。

3-3.対策③:コンテンツSEO【記事の品質向上】  

コンテンツSEOは、対策するキーワードの検索者の悩みを解決できる、高品質な記事を提供する施策です。

検索エンジンからの評価に重きを置いた内部SEOとは異なり、コンテンツSEOは、検索者を意識したうえで記事そのものに対して行うSEO対策といえます。

たとえばクリニックの場合には、専門分野や一般的な症状についての詳しい説明などの情報を、わかりやすく正確に伝えるように意識しましょう。

質の高い記事は上位表示につながるため、クリニックの集患や信頼度向上に直結する施策といえます。

3-4.対策④:ローカルSEO【MEO対策】

地域密着型のクリニックにとって欠かせない施策が、ローカルSEOです。

ローカルSEOとは、エリアや現在地によって検索結果が影響を受ける「ローカルキーワード」の対策をする手法。 

ローカルキーワードには、たとえば以下のようなものがあります。 

医療施設(皮膚科・歯科医院など)
飲食店(レストラン・カフェなど)
地域名+サービス名(「渋谷 皮膚科」など)
駅名+サービス名(「新宿駅 レストラン」など)

上記のような地域性の高いキーワードで検索すると、Googleマップと3つの店舗が検索結果の上部に表示されます。 

このような地図検索で上位表示させるための施策を「MEO(マップエンジン最適化)」といいます。  

ローカルSEOの目的は、「MEO」と「ローカルキーワードで検索したときの上位表示」を目指すことです。 

地域名や近隣の駅名と組み合わせたローカルキーワードを狙って、地域の潜在患者に効果的にアプローチしていきましょう。

ここまでSEO対策の4つの種類をみてきましたが、次に集患に役立つ具体的な施策を解説していきます。

4.クリニック(病院)の集患に役立つSEO対策の具体的な施策7選

クリニックの集患を成功させるためには、成果につながる施策を行っていく必要があります。

集患にとくに効果的な施策は、以下の7つです。

【施策1】医療広告ガイドラインの徹底遵守
【施策2】E-E-A-Tを踏まえた記事作成 
【施策3】一般の人にも伝わる情報に噛み砕く
【施策4】ローカルSEO(MEO)対策を並行
【施策5】クリニックの基本情報を入れる 
【施策6】オリジナル画像でアピール
【施策7】外部リンクを獲得する

集患に役立つ施策を知って、実際の成果につながるSEO対策を行っていきましょう。

4-1.【施策1】医療広告ガイドラインの徹底遵守

医療広告ガイドラインの遵守は、クリニックにおけるSEO対策では欠かせません。

医療広告ガイドラインとは、厚生労働省によって作成された、医療機関が広告などを書く際に遵守すべきルールを定めたものです。 

クリニックの記事も対象となるため、誇大・虚偽の情報などによってガイドラインの規定に反すると、上位表示が難しくなります。

なぜならクリニックなどの医療機関の記事は「YMYL(Your Money Your Life)」と呼ばれる、人の命や健康に関するジャンルであるためです。

参考:Google「検索品質評価ガイドライン」

Googleは人の命や健康に直結する記事については、情報の信頼性を確実に担保する必要があるため、不正確な情報を上位表示させないようにしています。

またSEO以外の観点からも、6カ月の懲役やクリニック名の公表などの罰則があるため注意をしてください。

クリニックの記事を執筆する際、真っ先に意識しなければならないのは医療広告ガイドラインの遵守であることは、しっかり認識しておきましょう。

4-2.【施策2】E-E-A-Tを踏まえた記事作成 

Googleから評価される記事を作成するためには、E-E-A-Tを踏まえることが不可欠です。


E-E-A-Tとは、以下の4つの頭文字をとったものです。

Experience(経験) 
例:発信者の経験を踏まえた内容の記事である

Expertise(専門性)
例:発信者が記事の内容を書くのに必要な知識・スキルをもっている

Authoritativeness(権威性)
例:発信者が記事の情報に対して権威ある情報源であると認められている

Trustworthiness(信頼性)
例:信頼できる一次情報から記事が作成されている

E-E-A-Tは、Googleが出している検索品質評価ガイドラインのなかで、サイトや記事の品質をはかるために重要視されている要素です。

もっとも重要なのは、経験・専門性・信頼性の3つの要素に支持される「信頼性」であり、下記の図においても中心に位置しています。

参考:Google「検索品質評価ガイドライン」


E-E-A-Tの要素を満たす記事によって、信頼性が求められるYMYLの医療系ジャンルでも、上位表示が目指せます。

4-3.【施策3】一般の人にも伝わる情報に噛み砕く

医療情報は専門的で難しい内容になる傾向にあるため、基本的には一般の人が読んでもわかるレベルに噛み砕いて伝えましょう。

クリニックの記事を読む読者は専門知識のない人である場合が多いため、情報をわかりやすくしないと最後まで読んでもらえないからです。

たとえば専門用語は平易な言葉に置きかえる、身近な具体例やイラストを用いて解説するなどの配慮をして、検索者に最後まで読んでもらえる記事にしていきましょう。

難しい情報を読みやすい内容にすることで、多くの人に読まれる記事になります。

4-4.【施策4】ローカルSEO(MEO)対策を並行

通常のSEO対策に加え、ローカルSEO対策(MEO対策)も並行して実施していきましょう。

クリニックは地域に密着している施設であるため、ローカルSEO対策を実施することで着実な集患が期待できます。

ローカルSEO対策として、具体的には下記のようなものがあります。 

ローカルキーワードの選定
Googleビジネスプロフィールに登録・最適化
施設写真や院長の写真などを投稿
口コミを集める
口コミに丁寧な返信をする
記事タイトルや見出しにローカルキーワードを入れる
SNSでサイテーションを促す

施設に関する情報を正確に登録したり口コミを促したりと、ローカルSEO対策によって潜在患者の来院につながるような訴求ができます。

クリニックはローカルSEOの施策と非常に相性が良いため、集患につながるようにしっかり対策をしていきましょう。

4-5.【施策5】クリニックの基本情報を入れる 

クリニックにおける基本情報の正確な記載は、確実に実施しておきたいSEO対策です。


とくにローカルSEOを強化するために、Googleビジネスプロフィールに以下の内容を正確に記載しましょう。

クリニック名
住所
電話番号
診療時間
診療科目
専門医の紹介
クリニックのURL

基本的な情報に加え、患者が知りたいと思う情報を詳細に記載すると、上位表示に有利になります。

必要な情報の提供ができていないクリニックは意外に多いため、丁寧に入力をするようにしましょう。

4-6.【施策6】オリジナル画像でアピール

オリジナルの画像を用いるのはSEO的に有効な手法であるため、積極的に行っていきましょう。

フリー画像に比べてオリジナル画像は、記事に独自性が生まれたり、画像検索からのサイト内流入が見込めたりします。 

オリジナル画像のアピールは、たとえば以下のような場面で行っていきましょう。

クリニックの雰囲気や院長の紹介
診療の様子を視覚的に訴える
症状例や治療法の解説
難しい内容をわかりやすく伝える

クリニックの雰囲気を伝える際や症状例などを伝える際に、オリジナル画像は効果的です。

オリジナル画像の利用は、SEO対策だけではなく、潜在患者に対して安心感を与えて来院を促すことにもつながります。

4-7.【施策7】外部リンクを獲得する

サービスに関係する外部サイトからの高品質なリンクが獲得できると、クリニックのサイト評価を高められます。

サイトの評価が高まれば、クリニックの信頼性も向上して、検索結果の上位に表示されやすくなるでしょう。


高品質な外部リンクを獲得するためには、次のような方法が有効です。 

医療ポータルサイトに掲載をする
専門的な記事をほかのメディアに寄稿する
被リンクされやすい記事を投稿する

上記のなかで最初に取り組むべきは、医療ポータルサイトへの掲載です。

無料で登録できるポータルサイトも多くあるため、手軽に良質な外部リンクを獲得ができます。

ただしポータルサイト以外の外部リンクの獲得には、手間がかかる場合も少なくないため、少しずつ計画的に進めていきましょう。

ここまで具体的な施策についてみてきましたが、次に具体的なSEO対策の必須キーワードを確認していきます。

5.クリニック(病院)の集患でSEO対策の必須キーワード3種

クリニックの集患を効果的に行うためには、上位表示を狙う検索キーワードの選定が不可欠です。

クリニックで対策すべき検索キーワードは、大きく以下の3種類にわかれます。

クリニック名をとる「指名検索キーワード」
エリア名・駅名を狙う「ローカルキーワード
悩みを解決する「一般的な症状のキーワード」

キーワードの傾向は大きく異なるので、それぞれみていきましょう。

5-1.クリニック名をとる「指名検索キーワード」

クリニックで対策するキーワードについて、まずは指名検索で1位の獲得を目指しましょう。

指名検索とは「新宿美容クリニック」「渋谷内科医院」といった、具体的な名称で検索されるキーワードです。

指名検索でサイトに訪れた人は、ほかのキーワードに比べて成約率が高い傾向にあるため、1位をとれていないのは大きな機会損失になります。

クリニック名などの指名検索キーワードは、最優先で上位表示できるように改善をしていきましょう。

なお「鈴木医院」など名称がほかと重なるような場合には、「鈴木医院 新宿」などエリア名を含めての対策を考えるなどの工夫が必要です。

5-2.エリア名・駅名を狙う「ローカルキーワード」 

エリア名や駅名を組み合わせたローカルキーワードも、積極的に上位表示を狙って対策していきましょう。

クリニックを探す際、通常は地名や駅名を含めて検索するケースが多いため、潜在患者に効果的にアプローチできます。

具体的には、下記のようなキーワードについて対策していきましょう。

クリニック + エリア名
病院 + 駅名
診療科名 + エリア名
診療科名+ エリア名 + 特徴

上記の具体例として、「クリニック 横浜駅」「皮膚科 新宿」「歯医者 渋谷 痛くない」などが該当します。

エリア内や駅近くにクリニックなどが少ない場合には、すぐに上位表示できる可能性も高いです。

地図検索における表示を目指すMEO対策も同時にできるため、効果が出やすい施策であるといえます。

ローカルキーワードを、記事のタイトルや見出しのなかに自然に盛り込むことで、上位表示を目指しましょう。

5-3.悩みを解決する「一般的な症状のキーワード」

「胃がキリキリ痛む 対処法」「心臓が痛い 原因」など、一般的な症状に関するキーワードについても対策をしていきましょう。

一般的な症状に関するキーワードは、症状の原因や、健康問題の悩みを解決するために検索されます。

幅広い層に検索される可能性があるため、上位表示ができれば信頼性や認知度向上につながりやすいキーワードです。

また「頭痛 原因」や「皮膚かゆみ 治療」などのキーワードを設定することで、症状を調べている際にクリニックにたどり着く可能性が高まります。

病気の原因や治療法などの一般的な症状について解説した記事は、患者に信頼される資産となり、実際の来院を促せる可能性が高いです。

次に、SEO対策を進めるうえで意識すべき注意点についても解説していきましょう。

6.クリニック(病院)の集患でSEO対策する際の注意点5つ

クリニックの集患を成功させるために、SEO対策を進める際には、事前にいくつか注意点を押さえておく必要があります。

とくに重要な注意点は、以下の5つです。

【注意点1】クリニックは比較して選ばれる
【注意点2】間違ったSEO対策は逆効果になる
【注意点3】すぐに効果が出るわけではない
【注意点4】継続的に記事を更新する
【注意点5】マイナス要素は徹底的になくす

いずれも重要な内容になっていますので、それぞれ丁寧に解説していきます。

6-1.【注意点1】クリニックは比較して選ばれる

クリニックを選ぶ際、患者は複数の施設を比較してから来院するのが通常です。

比較されたときに選ばれるためには、患者にとってメリットのあるクリニックの強みや、特徴を明確に打ち出す必要があります。

また、競合調査を念入りに行い、ライバルとなるほかのクリニックの状況を丁寧に分析することも必要です。

周辺クリニックと比較されるのを前提に、自分のクリニックが選んでもらえるような訴求をしていきましょう。

6-2.【注意点2】間違ったSEO対策は逆効果になる 

不適切なSEO対策を行うと、上位表示が難しくなる危険性があります。

一昔前は、Googleの検索エンジンをだますような施策で上位表示ができていましたが、現在ではそのようなテクニックは逆効果になるケースが多いです。


たとえば、以下のような施策は行わないように注意してください。

質の低い記事を量産する
単にクリックさせるために作られた記事の投稿
期限切れドメインの不正使用

上記のような対策をしてしまうと、Googleからペナルティを受けてしまい、サイト全体が上位表示できなくなる危険性があります。 

「Google検索セントラル」においても、その旨が示されていますので注意してください。

有用ではないコンテンツを削除すれば、他のコンテンツの掲載順位の向上につながりますか?

Google のシステムは基本的にページレベルで機能しており、たとえそのコンテンツが有用でない別のコンテンツもホストしているサイト上にあったとしても、できる限り有用なコンテンツを表示します。一方、有用でないコンテンツの量が比較的多い場合は、サイトの他のコンテンツが検索で上位に掲載されなくなる可能性が多かれ少なかれあります。有用でないコンテンツを削除すれば、他のページの掲載順位の改善につながる可能性はあります。

引用元:Google検索セントラル「ヘルプフル コンテンツと Google 検索の検索結果に関するよくある質問」

Googleからの評価だけではなく、患者からの信頼を失う原因にもなるため、正しいSEO対策を計画的に実施していきましょう。

6-3.【注意点3】すぐに効果が出るわけではない

SEOは、対策をしたとしても、すぐに効果が出る施策ではありません。

さまざまな角度からGoogleは記事を評価しているため、行った内容が結果に反映されるまでに時間がかかるためです。

適切なSEO対策をしたとしても、結果が出るまでに早くとも3〜6カ月をみておく必要があります。

長期的な視点で取り組み、定期的に成果を確認しながら、日々改善していくようにしましょう。

6-4.【注意点4】継続的に記事を更新する

SEO対策において、継続的な記事更新は欠かせません。

情報の新しさが価値になる場合には、Googleはより新しい情報が載っている記事を評価するからです。 

とくに医療ジャンルの場合、古い情報が命や健康にマイナスになる可能性があるので、情報の最新性は非常に重要視されています。

良質な記事であっても、情報の最新性が担保されていなければ評価されない可能性があるため、継続的な記事の更新をしていきましょう。

6-5.【注意点5】マイナス要素は徹底的になくす

クリニックのサイト内にマイナス要素があると、検索エンジンの評価が下がるだけでなく、患者からの信頼までも失う危険性があります。


マイナスな要素とは、たとえば以下のようなものです。

情報の誤りや古さ
根拠が不十分な記事の投稿
検索者の疑問に応えていない記事
誰が書いたコンテンツであるか不明
引用情報ばかりで独自性のない記事
リンク切れがあるサイトの読み込み速度が遅い

検索者にとって価値ある記事を投稿しながら、定期的にサイトをチェックして改善していきましょう。

またローカルSEOにおいて、住所や営業時間などに誤りがあると、大きなマイナスになるので注意してください。

SEO対策の効果を高めるためにも、マイナス要素を徹底的に排除して、患者に信頼されるサイトを維持していきましょう。

ここまでは、SEO対策における集患手法をみてきましたが、次にそれ以外の方法も確認していきます。

7.SEO対策以外のクリニック(病院)における主な集患方法 

SEO対策はクリニックの集患において重要な手段ですが、それ以外にも効果的な集患方法があります。

SEO対策以外の主な集患方法としては、以下の3つです。

Web広告を出す
SNS運用をする
オフライン集患

SEO対策にはない強みがある施策ですが、それぞれの特徴は大きく異なります。

一つひとつ、確認していきましょう。

7-1.Web広告を出す 

Web広告の活用は、集患効果を高めるための有力な手段です。

費用は必要になりますが、SEO対策よりも時間をかけずに、潜在患者に効果的なアプローチができます。


Web広告にはさまざまな種類がありますが、オススメは以下の2つです。

リスティング広告(Googleリスティング広告・ヤフーリスティング広告) 
SNS広告(Instagram広告・フェイスブック広告など)

リスティング広告やSNS広告について、細かい施策によってそれぞれ特徴があるため、クリニックの目的に合わせた広告を選定する必要があります。

Web広告には、SEO対策と異なる知識が求められるので、広告代理店などへの依頼も含めて検討しましょう。

7-2.SNS運用をする

集患方法の一つとして、クリニックのSNS運用も検討してみてください。

近年ではSNSで調べる人も多くなってきているため、こまめにクリニックの情報を発信し、患者とのつながりを強化できます。

健康相談会や予防接種キャンペーンなどのイベント周知をSNS上で行うと、直接の集患にもつながるでしょう。

また、SNSでクリニック名などに言及すると、サイテーションの効果でSEO対策の強化にもつながります。

XやFacebook、InstagramなどそれぞれのSNSによって特徴は異なるので、クリニックに合ったプラットフォームを選択してください。

7-3.オフライン集患

オフラインの集患も、地域に根付いたクリニックにとっては重要な手段です。

具体的には以下のような方法で、地域の潜在患者にアプローチしましょう。

看板・外壁広告
チラシ配布
地域新聞の掲載
地域イベントやコミュニティ参加

上記の施策は、オンライン広告やSNSではアプローチできない人たちにも有効な施策です。

地域イベントの参加などについて、直接的な集客は難しいですが、信頼関係を構築するのには有効な手法になります。

オンラインの手法のみにこだわるのではなく、オフラインの施策も併用しながら集患していきましょう。

8.SEO対策でクリニックの集患を強化しよう

SEO対策は、効果的にクリニックの集患を行うために欠かせません。

SEO対策の適切な実施によって上位表示を目指し、潜在的な患者に対して来院を促せます。

また主なSEO対策である、「内部SEO」「外部SEO」「コンテンツSEO」「ローカルSEO」の施策によって、持続的な集患効果も期待できるでしょう。

コンテンツSEOやローカルSEOの施策は、クリニックのSEO対策としてはとくに重要です。

SEO対策以外の手段も踏まえたうえで、自クリニックに最適な対策を実施し、安定的な集患を実現させていきましょう。

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この記事を書いた人

医師/医療ライターチーム統括編集&ディレクター

国立大学医学部卒。
大学病院で25診療科を経験したのち、大阪や愛知、静岡、徳島など各地域の拠点病院で科の垣根を越えて診療に従事。
基礎医学研究をしていた期間もあり、研究発表では最優秀賞を受賞。
その後東京都の公立病院で内科全般、精神科、麻酔科、産婦人科、救急医療などに携わる。

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